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ラグビー コラム 2025年6月16日

【ハイライト動画あり】法政大学、残り10分から3トライの逆転劇。立正大学との点の取り合いを制す。ラグビー関東大学春季交流大会

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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法政大学 vs. 立正大学

ラグビー関東大学春季交流大会は終盤を迎えた。6月15日(日)、東京・法政大学グラウンドでは、関東大学リーグ戦のライバル、法政大学と立正大学の一戦が行われた。

法政大学は昨季リーグ戦5位、立正大学も6位だったため、今春の交流大会は両校ともBグループに属しており、この試合が最終試合となった。

ラグビー 関東大学春季交流大会2025

現在、1勝3敗で4位タイにつけている法政大学。初戦から3連敗を喫したが、前節は持ち前の展開力を発揮して、青山学院大学に12トライを重ね、76-26と大勝し、調子は上向きだった。

前節から、FW(フォワード)1人、BK(バックス)1人の2名メンバーを変更。FWはU20日本代表HO(フッカー)花澤祐太(2年)、LO(ロックは)山内滉太(3年)と細川幹太(4年)、FLはランニングが強みのFL(フランカー)は三浦幹太(3年)らが入った。

BKはSH(スクラムハーフ)小山田裕悟(4年)、突破力の高いCTB炭竈柚斗(3年)、WTB(ウィング)は福本耀(2年)と、ルーキーの福本亘(報徳学園)のコンビ、キャプテンの田中大誠(4年)がこの試合は15番を務めた。

一方の立正大学、春は苦しんでおり、初戦から3連敗。前節の流通経済大学戦は発雷のため中止(0-0の引き分け扱い)となり、1分3敗の6位。最終戦は何としても勝ちたいところだった。

前節からFW3名、BK2名の5名を入れ替えた。HO阿部耕作、LOは今澤郁海とヴィリケサ・リモリモ(いずれも3年)、NO8は昨年のU20日本代表だった舛尾緑(2年)が先発した。

BKはSH山上慶吾、SO渡邉大樹の2年生ハーフ団、キャプテンのCTBハインリッヒ・フルックス(4年)、WTB鈴木太登(4年)らがメンバー入りした。

ラグビー関東大学春季交流大会2025

昨秋の関東リーグ戦では、法政大学が34-19で勝利している両者の対戦は、夏の暑さの中、午後0:00にキックオフされた。序盤は一進一退の攻防が続いたが、先制したのはホームの法政大学だった。

前半9分、WTB福本亘が判断よく前に出て、相手ボールをインターセプトしゲイン。オフロードパスを受けたFL三浦が走りきって中央にトライ。FB(フルバック)田中のゴールも決まって7点を先制した。

すぐに立正大学も反撃、相手ゴール前のラインアウトからモールを押し込み、FWにこだわって、最後はNO8舛尾が中央左に持ち込んでトライ。SO渡邉のゴールも決まって、7-7の同点に追いつく。

22分、法政大学が激しいディフェンスからボールを奪い返し、LO細川幹太(4年)、PR(プロップ)守安史成(3年)とつないで右中間にトライ。さらに23分にもディフェンスで相手のミスを誘い、CTB炭竈が足にかけて、そのボールをそのままトライにつなげて19-7とした。

34分、今度は立正大学がタックルで相手のミスを誘って、CTBフルックスが60mを走りきってトライ。39分にはゴール前のモールから、最後はHO阿部が左中間に押さえて、2点差に追い上げてハーフタイムを迎えた。

関東大学春季交流大会2025

【ハイライト動画】Bグループ 法政大学 vs. 立正大学

後半は開始から、この試合でアタックの積極性が光った立正大学の時間帯となった。

後半3分、モール形成後、ボールを動かしてCTBフルックスが2本目のトライを奪い、24-19とついに逆転に成功。7分にはゴール前スクラムから、NO8舛尾が力強い突破を見せて2つ目のトライを上げて、31-19とした。

だが、ホームの法政大学も負けじと10分、相手反則から、SH小山田がクイックタップから攻めて左に展開し、WTB福本耀が左ライン際を快足してトライ。さらに15分、相手陣22mライン付近でモールを形成後、ボールを継続して、最後はWTB福本亘が2本目のトライを右隅に決めて、33-31と再び逆転した。

しかし、試合は再び立正大学のペースになる。19分、モール形成後、右に展開しWTB鈴木が右隅にトライを挙げて、立正大学が36-33と再逆転した。

さらに23分にはモールを起点に、最後はLOリモリモがパワーで押し込んでトライ。29分にもモールを押し込んだ後、途中出場のHO井川桃大朗(4年)がねじ込んで15点差のリードを奪った。

その後、ホームの法政大学も意地を見せる。31分、キックオフのボールをキープし、最後はLO山内滉太(3年)が中央左にトライ。36分には相手ボールをスティールで奪い返し、途中出場のSH箕輪大地番(3年)がクイックリスタート。フォローしたFL三浦が2本目のトライを挙げて47-48と1点差に迫った。

残りはロスタイムを入れて6分、勢いに乗る法政大学はキック後、相手にプレッシャーをかけて反則を誘い、ボールを奪い返した。ゴール前でモールを形成したが、立正大学も意地を見せてゴールラインを割らせない。

ロスタイム4分、法政大学はタップからFWが攻め込んだ後に、左に展開しSH箕輪、SO佐川一眞(2年)、途中出場のWTB芦川海琉(4年)とつないで芦川が左隅に飛び込んでトライ。ホームの法政大学が残り10分で、3トライを重ねて見事に52-48で逆転勝利を収めた。

法政大学は残り10分の集中力は見事で、この試合ではディフェンスからの切り返しも光った。立正大学はモールを起点にしたアタックで春季大会最多となる48得点を挙げたことは次につながるはずだ。

意地を見せた立正大学だったが、春季大会Bグループは1分4敗(勝ち点9)となり最下位が決まった。一方、逆転勝ちした法政大学は2勝3敗(勝ち点15)として暫定4位に順位を上げた。

両校ともに春季大会を終えて、夏は長野菅平高原での合宿、試合などを経て、いよいよ9月の関東大学リーグの本番を迎える。

文:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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