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野球 コラム 2025年5月15日

【広島好き】44日ぶり一軍復帰のモンテロがいきなりの殊勲打 離脱期間も無駄にしなかった兄貴分からの助言

野球好きコラム by 前原淳
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復帰戦で大仕事をやってのけたモンテロ

復帰戦で大仕事をやってのけたモンテロ

新外国人モンテロが復帰戦で大仕事をやってのけた。延長12回1死一、三塁から巨人石川達の初球チェンジアップを狙った。拾い上げた打球は中堅浅野が懸命に伸ばしたグラブの前ではねた。三塁走者がサヨナラのホームを踏み、勝利をもたらした。左脇腹痛から復帰した初戦、来日初めてお立ち台に上がり「サイコウデース!」と雄たけびを上げた。

開幕を4番で迎えた大砲は思わぬアクシデントに見舞われた。3月30日の開幕3戦目。7回の打席で左脇を負傷。「左内腹斜筋肉離れ」と診断され、翌日には出場選手登録を抹消された。期待が大きかった分、落胆も大きかった。誰よりも本人が気落ちしていた。

チームメートたちがマツダ スタジアムなどで熱戦を繰り広げる中、二軍練習場でのリハビリを余儀なくされた。バットを振れず、グラウンドを走れない現状から一日でも早く抜け出したかった。そのたびに電話口から「焦って復帰して再発した方がいけないから焦っちゃだめだ」と言葉をかけ続けたのがフェリシアーノ通訳だったという。

ドミニカカープアカデミーのコーチでもあるフェリシアーノ通訳は今季、新たに3選手加わったドミニカンを担当する。ドミンゲスは10代のときに指導したこともあるが、2人の野手とは広島加入後の付き合いとなる。それでも春季キャンプ中から行動をともにし、日本の練習や文化、日本野球の特徴などを説いてきた。真面目な性格の選手たちはただ聞くだけではなく、自ら助言を求めることもあった。関係性は兄弟のようであり、親子のようでもある。

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一軍とリハビリを中心とした三軍に離れても関係性は変わらない。心のケアだけでなく、技術的な助言も続けた。一軍の試合を見ながら投手の傾向を見ていたモンテロに、フェリシアーノは「捕手の配球の傾向も頭に入れておくように」と伝えていたという。

「日本の配球の組み立ては8割がキャッチャー。だからファビアンや末包の配球を見ながら、キャッチャーのことも知っておいたほうがいいと思った」

44日ぶりに一軍に帰ってきたモンテロは一塁ベンチではフェリシアーノの背中に腕を置いて戦況を見つめ、勝利の立役者となったときには喜びを共有した。試合後、モンテロは決勝打の場面を振り返り、大きな胸を張った。

「チェンジアップが得意だと聞いていたので、狙った」

日本人投手の傾向だけでなく、日本人捕手の傾向も学ぶーー。開幕直後は苦しんだファビアンも今やリーグ1位に迫る打率を残す。モンテロはまだ来日4戦目を終えたばかり。それでも離脱していた期間も決して無駄だったわけではない。(5月14日時点)

文:前原淳

前原淳

前原淳

カープ取材歴18年。03年に地元福岡の大学を卒業後、上京。編集プロダクションで4年間の下積みをへて、07年に広島の出版社に入社。14年12月にフリー転身。現在は日刊スポーツの契約ライターとして広島担当。日刊スポーツだけでなく、NumberWebにて「一筆入魂」を隔週連載するなど幅広いメディアに原稿を執筆するカープライター。X → @mae_junjun

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